~職場のお隣さん~

満天さんの談話室

空を見上げてごらん、そこにいるのは満天さん。

今夜も誰か、満天さんに会いに来ましたよ。

~職場のお隣さん~

「満天さん、こんにちは」

『やあ、やあ。』

「私の部所は二人しか人を配属してもらえない事、知っているかしら。それも二人とも社員じゃないのよね。二人とも非常勤、パートよ。力関係のバランスもなくて、私の方が会社では後輩だけど、この部所の配属年数は私の方が長いのよ。

 この部所に配属になって、もう何年たつかしら、今回で何人目かしら、私と組む人、、、それもね、もう定年近い方ばかり来るんだけど、、、

 その方達は、確かに今まではキャリアもあってそれは頑張ってきたと思うけど、それも認めているけど、ここではどちらかといえば私たちのキャリアは関係ないのよね。

 いつも自慢話や過去の栄光の話や、人の批判も多くて、段々と聞いているのも嫌になるし、相手をするのも嫌気がさしてくるのよね。

 二人だけだから、何を言っても、、、聞いているのは私だけだからね。」

『ふん、ふん、』

「仕事もしているようで、内容を見ているとあまりしていなかったり、結局、私が報告書を作成したり、集計取ったり、、、」

『ふん、ふん、』

「仕事だからやりますよ。それにやらないと他の部所にも先々迷惑をかける事分かっているから。負担が多すぎて、、、その人の分までやる羽目になるから、説明して、してもらった事もあったんだけど、、、結局、間違いだらけで私の仕事が増えてしまって、、、

私の気持ち、分かってくれるかな。愚痴りたくもなるし、嫌味の一つも言いたくなる。」

『ふん、ふん、』

「つい言ってしまうの、毎回、そんな人しか来ない。だからついつい言ってしまう。その人の事を愚痴ってしまう。私の愚痴を聞いた人はね、やっぱりそれを誰かに言うでしょ。結局、それで自分が後悔して辛くなる。反撃は食らうし、上からは、“君の対応がキツいと苦情が出ているよ、幹部会でも君の対応が問題になっているよ”と言われたの。

 職場は二人だけだから、歳下の私から間違いを言われてしまうとプライドが許さないのよね、分かるけど、あることない事まで言われて、、、だったら仕事してよって言いたい。もう辛くて、、、悲しくて、、、悔し~い、、、

 今まで机を並べてきた人と二度と話もしたくないし、会いたくないし、会社も辞めたい。

 愚痴ってしまった事、後悔しているの、その人たち好きじゃない、そんな人の為に愚痴を吐いた私の心が悲しいの。」

『う~む。』

「満天さん、こんな話、たくさんあるよね。きっと地上ではこんな事ばかりで、ここに戻ってくる人はもっと辛い人ばかりかな、」

『そうとも限らん、、、』

「満天さんに会うと何だか心が落ち着く。私はね、こんな感じに考えようかなって思うんだけど、聞いてくれる?」

『何だい?』

「私と今まで机を並べて仕事してきた人はね、私の部所に来て辛いんじゃないかなって、上から見離されたと思ってないかなって、今までのキャリアを一気に無くした気持ちなんじゃなかな、って、だから、この部所でもう一度、認めさせようとか、やるせない気持ちをどうゆう風に吐き出していいのか分からないんだよね。そう思うと悲しい人達だよね、、、

でもさ、その事って私が原因ではないよね。だって、私が配属を決めた訳ではないし、その人達の思いと私とは関係ないもの。だから、その人達の事を気にしなくてもいいんだって思おうと考えたの。何なら気にもならないぐらいの気持ちでいてもいいかなって、、、

それにね、私だけど、その人達の言葉や態度で自分の心が乱れていたなんて、なんだか、恥ずかしくなって、私は私の仕事をして、私の生き方と向き合っていく方が私は充実して仕事も人生も送れるんじゃないかしら。

私はいつも自分に素直で今の幸せを感じながら生活したいな。仕事があるから、お給料ももらえるし、友達と食事して、家族と旅行にも行ける!

それに一番喜んでもらいたいのは、満天さんに笑顔であって幸せな私を見てもらいたい、それが本当の私の姿!!!」

『そろそろ向こうは一日が始まるよ』

「さようなら、満天さん」

~満天さんのつぶやき~

『人生の充実、幸せ、もっとたくさんやって来るのよね。今の幸せに気付くとね。』


満天さんの談話室

空を見上げてごらん、そこにいるのは満天さん

満天さんは天上の方、いつもそこにいる。

いつもその宇宙からたくさんの星たちを見守っている。

星たちは満天さんに見てもらいたくてそれぞれの魅力を輝かせ目いっぱいのアピールをしている。

満天さんってどんな方? それは誰も分からない。

知っているのは貴方だけ。

満天さんの性別? それは誰も分からない。

知っているのは貴方だけ。

満天さんの年齢? それも誰も分からない。

知っているのは貴方だけ。

満天さんの憩いの場、そこは誰でも訪れることができる場所。

ここでは談話室とでも呼びましょうか。

満天さんの談話室、そこは本当の貴方だけが訪れることが

できる夢の中。

満天さんの談話室、ちょっと覗いてみませんか。

こっそり覗いてみてみましょう。

~内緒のお話~

満天さんの世界は宇宙の星たちと時間が逆さま。

満天さんが朝を迎えると星の人々は眠りにつく。

眠りについた星の人々は夢の中で満天さんに会いに行く。

満天さんに辿り着いた星の人たちは幸せな人。

さてさて、今日はどんな訪問者?